夏のレジャーやアウトドア活動が増えると、どうしても避けられないのが「日焼け」です。日焼けには大きく分けて2種類あり、それぞれに異なるアフターケアが必要です。
この記事では、日焼けの種類とその対処法について詳しく解説していきます。
日焼けの種類：サンバーンとサンタン
日焼けには主に「サンバーン」と「サンタン」の2種類があります。どちらも紫外線B波（UVB）が主な原因ですが、発生メカニズムや症状が異なります。それぞれの特徴と対処法を見ていきましょう。
サンバーンとは？
「サンバーン」は、紫外線を浴びた数時間後から肌が赤くなり、ヒリヒリとした痛みを伴います。これは肌の細胞内で遺伝子が傷ついたり、炎症が起きたりしている状態です。簡単に言うと、紫外線による肌のやけどです。軽いサンバーンなら2～3日で治まりますが、次のような症状がひどい場合は皮膚科を受診するようにしましょう。
受診の目安
- 水ぶくれができたりただれたりしている
- 高熱や頭痛、吐き気などの全身症状がある
- 日焼け後1週間以上経っても改善しない
サンバーンのアフターケア：冷やす→保湿
「サンバーン」は紫外線によるやけどなので、「冷やす→保湿」が基本です。
まずは冷やす
「サンバーン」の症状が見られたら、熱を取るためにできるだけ早く、ヒリヒリ感がなくなるまで冷やしましょう。冷水で流す、濡れタオルを巻く、氷や保冷パックを当てるなどの方法が効果的です。ただし、氷や保冷パックを使う場合はやりすぎると凍傷になるので注意が必要です。その後も赤みや痛みが引くまで入浴は控え、ぬるめのシャワーだけにしましょう。痛みが治まった後も、しばらくはぬるめの温度で短時間の入浴にした方が良さそうです。
しっかり保湿する
「サンバーン」を引き起こした肌は、乾燥や外的刺激から肌を守る「バリア機能」が低下し、肌の生まれ変わりのサイクルである「ターンオーバー」も乱れがちです。冷やした後はしっかり保湿して、「バリア機能」や「ターンオーバー」を正常に戻してあげる必要があります。日焼け後に使うスキンケア化粧品は、肌への負担が少ない低刺激で高保湿のアイテムを選びましょう。
化粧水だけだとすぐに蒸発してしまい、肌は余計に乾燥してしまいます。化粧水で水分をたっぷり与えた後は、クリームなどの油分で蓋をするようにしましょう。水分も油分も含んだオールインワンゲルもおすすめです。また夏は特に爽快感のあるものでケアをしたくなりますが、「サンバーン」を引き起こした肌や敏感肌の方には、絶対にNGです。爽快感のあるスキンケアはアルコールが入っているものが多いので、大きな刺激となってしまいます。
サンタンとは？
「サンタン」は、「サンバーン」の炎症反応の結果として起こるメラニンの増加、色素沈着です。日焼けをしてから3日目以降、「サンバーン」の赤みが消えたころに、肌が黒褐色に変化します。日焼けを避けたいと思っている方にとって気になるのは「サンタン」かもしれませんが、実際に肌へのダメージが深刻なのは「サンバーン」の方です。日焼けすると肌が黒褐色になりやすい方よりも、肌が赤くなりやすい方のほうが、紫外線に過敏だということも覚えておいてください。
サンタンのアフターケア：ビタミンCを取り入れる
シミやそばかすの原因となるメラニンが大量に生成される「サンタン」に対抗するためには、ビタミンCを含むスキンケア化粧品や食品を取り入れましょう。
ビタミンCを含むスキンケア
メラニンが生成されるのは、日焼け後約72時間（3日後）だと言われています。その間にメラニンの生成を抑えるビタミンCを含んだ美容液などを取り入れることで、「サンタン」の程度を和らげることができます。
ビタミンやミネラルを積極的に摂る
ビタミンCをはじめ、ビタミン類をたくさん摂ると、新陳代謝を促してくれるので「ターンオーバー」が整いやすくなります。
- ビタミンC: 果物、ブロッコリーなど。メラニンの生成を抑制し、シミ・そばかすを防ぎます。
- ビタミンA: レバー、緑黄色野菜など。ハリやうるおいを保ち、紫外線による肌の老化を予防します。
- ビタミンE: ナッツ、アボカドなど。抗酸化作用が高く、血流を促して老廃物を排出します。
また日焼け後は体内のミネラルが不足しがちなので、天然水やミネラルウォーターなどでミネラルを補給することもおすすめです。
日焼けを防ぐための予防策
日焼けを防ぐためには、予防策をしっかりと講じることが重要です。以下に、日焼け対策として有効な方法をいくつかご紹介します。
日焼け止めを使用する
日焼け止めは、紫外線をブロックするための基本的なアイテムです。外出前に必ず日焼け止めを塗り、2～3時間ごとに塗り直しましょう。特に、汗をかいたり水に濡れたりした後は、忘れずに塗り直すことが大切です。SPF値が高く、PA+++以上の製品を選ぶと効果的です。
適切な衣服を選ぶ
紫外線を遮るためには、長袖や長ズボンなど肌を覆う衣服を着ることが効果的です。また、UVカット素材の衣類を選ぶとさらに効果が高まります。帽子やサングラスも着用して、顔や目を守りましょう。
日焼け後のスキンケアの注意点
日焼け後のスキンケアは、肌を健康に保つために非常に重要です。以下の点に注意して、適切なケアを行いましょう。
刺激を避ける
日焼け後の肌は非常に敏感になっています。刺激の強いスキンケア製品や、スクラブ、ピーリングなどは避けましょう。肌を優しく扱い、摩擦を最小限に抑えることがポイントです。
十分な水分補給
日焼けによって肌だけでなく体全体が脱水状態になることがあります。十分な水分を摂取し、内側からも保湿を心がけましょう。水分の補給は、肌の修復を助けるためにも重要です。
日常的なスキンケアの見直し
日焼け後の特別なケアだけでなく、日常的なスキンケアを見直すことも大切です。以下のポイントを意識して、日常のスキンケアを改善しましょう。
保湿を徹底する
日常的に保湿を徹底することで、肌のバリア機能を強化し、紫外線によるダメージを軽減することができます。朝晩のスキンケアにおいて、保湿効果の高い化粧水やクリームを使用しましょう。
抗酸化成分を取り入れる
日常的に抗酸化成分を含むスキンケア製品やサプリメントを取り入れることで、紫外線によるダメージを抑えることができます。ビタミンCやビタミンE、コエンザイムQ10などが有効です。
まとめ
夏のレジャーやアウトドア活動では、日焼けが避けられないこともありますが、適切な対処法を知っておくことで、肌へのダメージを最小限に抑えることができます。サンバーンとサンタンの違いを理解し、それぞれに合ったアフターケアを行いましょう。また、日焼けを防ぐための予防策をしっかりと講じることも大切です。日常的なスキンケアを見直し、健康な肌を維持するための努力を怠らないようにしましょう。
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