日本の食卓に彩りと健康をプラスする「ジャム」。中でも、爽やかな酸味とほのかな甘みを持つ甘夏ジャムは、季節を感じさせる逸品として大変人気があります。今回は、テレビ番組「ためしてガッテン」で紹介された、簡単かつ手軽にできる柑橘系フルーツの皮むきテクニックを応用した、ためしてガッテン式の甘夏ジャムの作り方をご紹介します。日常の料理にちょっとしたアクセントを加えたい方、ジャム作りに挑戦してみたい方にぴったりのレシピです。この記事では、基本のジャム作りから、応用レシピやアレンジのポイントまで、詳しくステップバイステップで解説していきます。ぜひお財布にも環境にも優しい手作りジャム作りを楽しんでみてください。
ためしてガッテン式 甘夏ジャムの魅力
「ためしてガッテン式」というキーワードが指し示すのは、手軽さと驚きのテクニック。通常、柑橘系の皮むきは面倒で、苦味が強くジャム作りの悩みの種となりがちです。しかし、ためしてガッテンで紹介された方法なら、熱湯と氷水を使ってフルーツの皮がスルッとむける神ワザを実現できます。さらに、皮ごと使うため、香り高いジャムに仕上がり、果肉のジューシーな甘酸っぱさが際立ちます。甘夏の皮には苦みがあるものの、下処理を適切にすることで、ジャム全体の風味に深みが生まれ、他にはない独特の味わいが楽しめるのです。
準備する材料と道具
作る上で最も大切なのは、新鮮で安心な原材料の確保です。特に皮も使用する今回のレシピでは、国産・ノーワックスの甘夏を使うのが理想的です。また、ジャム作りに必要な基本の調味料や道具も事前に準備しておくとスムーズに作業が進みます。以下に、基本の材料と道具をまとめました。
基本材料
- 甘夏 4個(うち皮として使用する分は2個分)
- 砂糖 400g(甘夏の実の重さの約50%が目安)
- ※残った2個分の皮は、細かく刻んで焼き菓子やチーズケーキなど他のレシピに活用可能
使用する道具
- 大きめの鍋(ジャムを煮詰める用)
- 沸騰させるためのやかんまたは大鍋
- 氷水を入れたボウル
- ナイフ、まな板(皮むき・薄皮の除去用)
- 千切り用の包丁またはピーラー
- 計量器具
- 清潔な保存用ガラス瓶
ここで、材料は手軽に購入できるものばかり。特に今の季節は、甘夏が旬を迎え、みずみずしい果実が市場に並びますので、ぜひ地元の新鮮な甘夏を使ってみてください。
簡単!ためしてガッテン式 皮むきテクニック
ジャム作りにおいて、柑橘類の皮むきは一度はつまずく工程です。しかし、ためしてガッテンで紹介された方法は、熱湯と氷水というシンプルな方法で、数分で皮がスッとむけるというものです。ここでは、その流れを詳しく説明します。
手順1:熱湯の準備
まず、大きな鍋で十分な量の水を沸騰させます。洗った甘夏を使うため、果実はキレイに洗い、表面の汚れをしっかり落としておきましょう。
手順2:3分間の熱湯通し
沸騰したお湯に甘夏を入れ、約3分間茹でます。これにより、果実の表面が少し熱くなり、皮が柔らかくなる効果があります。
手順3:氷水での急冷
次に、茹で上がった甘夏をすぐに氷水のボウルに移し、約5分間冷やします。この急冷工程によって「熱と冷却のショック」が働き、皮と果肉の間に隙間ができ、皮が剥きやすくなります。実際に作業する際は、手を怪我しないように注意しながら丁寧に取り扱ってください。
このプロセスは、グレープフルーツ、甘夏、レモンなど、皮が厚く剥きにくい柑橘類全般に応用できます。手軽さと効果の高さから、多くの家庭で取り入れられているテクニックです。
甘夏ジャムの作り方
ここからが本題です。ためしてガッテン式の皮むきテクニックを使って、実際に甘夏ジャムを作る工程を詳しくご紹介していきます。
ステップ1:皮むきと薄皮の除去
氷水で冷やした甘夏を取り出し、ナイフを使って慎重に皮をむきます。薄皮が残ったままだと、仕上がりにザラつきが出てしまうため、実が柔らかくなっても薄皮はしっかり剥ぎ取ります。また、苦味が強い白い部分(アルベドと呼ばれる部分)はそぎ落としておくと、ジャムにまろやかな味わいが生まれます。
ステップ2:皮の下処理
今回のレシピでは、甘夏4個分のうち2個分の皮を使用します。皮は、先ほどむいた後にさらに下処理を行います。具体的には、皮を鍋に入れて2~3分ほど軽く茹で、苦みを和らげます。苦さが苦手な方は、この茹でこぼしの回数を増やしてみても良いでしょう。茹でた皮は細かく千切りにしておきます。
ステップ3:実と砂糖を混ぜる
同時に、甘夏の実から種を取り除き、適度な大きさに切りそろえます。専用の鍋に、実と砂糖(基本の砂糖400g)を入れて、約30分間放置します。これにより、果実から自然な水分が出て、砂糖とよく混ざり合うとともに、果実が柔らかくなり、煮詰める際の一体感が生まれます。
ステップ4:煮詰める
水分が十分に出た状態になったら、あらかじめ下処理を済ませ、千切りにしておいた皮を加えます。中火~やや強火で煮詰め、ジャムがとろりとした状態になるまでじっくり煮込みます。焦げ付かないように、時々かき混ぜながら煮詰めることがポイントです。焦げると苦みや異物感が出ますので、注意深く加熱する必要があります。
ステップ5:保存と冷却
煮詰めたジャムは、少し粗熱が取れたら、清潔なガラス瓶に移し替えます。瓶に詰めた後は、常温で粗熱が完全に下がるまで放置し、その後冷蔵庫に入れて保存します。冷蔵保存することで、風味と食感が長持ちし、いつでも新鮮な味わいを楽しむことができます。手作りのジャムは、市販品とは違い、防腐剤などの添加物が入っていないため、作り置きする場合は1~2週間以内に食べきるようにしましょう。
ほかの柑橘類と冷凍フルーツを使ったジャムレシピ
甘夏ジャムの基本レシピをマスターしたら、ぜひ他のフルーツや季節の野菜でもチャレンジしてみてください。ここでは、ためしてガッテン式のテクニックを使ったレモンジャムや、冷凍フルーツを利用したシンプルなジャム作りの方法をご紹介します。
皮ごと使うレモンジャムの作り方
レモンもまた、柑橘類ならではのフレッシュな香りと酸味が魅力です。レモンジャムは、甘夏ジャムと同様に、皮を丸ごと使って作ることができ、果実の旨みと皮の香りが絶妙にマッチした味わいになります。以下のレシピは、基本の皮むきテクニックを応用した簡単レシピです。
- 材料:レモン 2個、きび砂糖 30g
- 作り方:
- 洗ったレモンを沸騰したお湯で3分間茹で、氷水で5分間急冷する。
- 皮をむき、千切りにする。実は種を取り、汁をしっかり絞っておく。
- 千切りした皮と絞った汁、きび砂糖を鍋に入れ、とろみが出るまで煮詰める。
- 粗熱が取れたら、清潔な瓶に移して冷蔵庫で保存する。
レモンの苦みも少し茹でることで和らぐため、まろやかで飲みやすいジャムに仕上がります。朝食のトーストやヨーグルトにトッピングするだけで、爽やかなアクセントとして楽しむことができます。
冷凍フルーツを活用した時短ジャムレシピ
現代では、スーパーマーケットやコンビニエンスストアで様々な冷凍フルーツが手に入ります。冷凍フルーツは、解凍しただけでも果汁とペクチンが豊富に抽出され、通常よりも短時間でとろみのあるジャムを作ることが可能です。忙しい朝や、急な来客時でも、手作り感あふれるジャムを手早く用意できる点が大きな魅力です。
- 材料:お好みの冷凍フルーツ 30g、砂糖 20~30g(お好みで調整)
- 作り方:
- 冷凍フルーツを電子レンジで軽く解凍する。
- フライパンに入れ、潰しながら強火で約3分煮詰める。
- とろみが出たら、砂糖を加えてさっと混ぜ合わせる。
- 火を止め、そのまま粗熱を取れば、簡単ジャムの完成。
冷凍フルーツは、ジャム作りに適したペクチンが豊富に含まれるため、長時間の加熱煮詰めは不要です。焦げ付きや火の管理の手間も省けるため、初めてジャム作りに挑戦する方にもおすすめです。また、季節ごとのフルーツを選び、味や香りのバリエーションを楽しむことで、日々の食卓に新たな風味をプラスすることができます。
アレンジアイデアとジャムの楽しみ方
手作りジャムは基本的にパンやヨーグルトに合う定番のお供ですが、実はさまざまなアレンジや食べ方があります。ここでは、甘夏ジャムをさらに楽しむためのアイデアをご紹介します。自分好みのアレンジを見つけて、オリジナルのジャムレシピに進化させましょう。
トーストやパンケーキに合わせて
シンプルにトーストに塗ったり、パンケーキのトッピングとしても大変おすすめです。甘夏ジャムの爽やかな酸味と甘みは、バターやクリームチーズとの相性が抜群です。お好みでナッツやミントの葉をトッピングすることで、さらに風味豊かな一品に仕上げることができます。
ヨーグルトやアイスクリームのソースとして
ヨーグルトやアイスクリームと合わせるのも絶妙な食べ方です。甘夏ジャムの酸味が、冷たいデザートと調和し、口の中に広がるフルーティーな味わいが楽しめます。夏場のさっぱりとしたデザートとしても最適ですので、ぜひ試してみてください。
料理のアクセントに
ジャムはスイーツだけでなく、肉料理やサラダのアクセントとしても利用できます。例えば、グリルした鶏肉や豚肉に甘夏ジャムのソースをかけると、甘みと酸味が肉の旨味とマッチし、新たな風味の発見につながります。また、サラダにフルーツジャムを少量加えると、ドレッシングとしても利用でき、食卓に彩りを添えます。
保存方法と作り置きのコツ
手作りジャムは市販のものとは異なり、防腐剤が含まれていないため、保存には十分な注意が必要です。保存の際は、完全に冷めた状態で清潔な瓶に詰め、冷蔵庫で保管します。基本的には1~2週間以内に消費するのが望ましいですが、しっかりと密閉しながら保存すれば、多少長持ちさせることも可能です。また、余ったジャムは冷凍保存する方法もあり、冷凍用のタッパーで小分けにして冷凍庫へ入れることで、数か月保存が可能です。保存の際には、必ず日付を記入しておくと安心ですね。
作り方を振り返るための手順チェックリスト
ここでは、今回の甘夏ジャムの作り方を簡単に表にまとめ、チェックリスト形式でおさらいしてみましょう。調理中に見返すことで、工程の抜け漏れがなく、スムーズな作業が可能になります。
工程 | 内容 |
---|---|
1. 洗浄 | 甘夏を十分に洗い、汚れを落とす |
2. 熱湯通し | 沸騰したお湯で3分間茹でる |
3. 急冷 | 氷水に5分間漬け、皮と果肉の分離を促す |
4. 皮むき | 皮をむき、薄皮と白い部分をそぎ落とす |
5. 皮の下処理 | 使用する2個分の皮を2~3分間茹で、苦みを軽減 |
6. 切割・種取り | 実を適度な大きさに切り、種を除去 |
7. 砂糖との混合 | 実と砂糖を鍋に入れて30分放置 |
8. 煮詰め | 下処理済み皮を加え、とろみが出るまで煮る |
9. 保存 | 粗熱が取れたら清潔な瓶に移し、冷蔵保存 |
上記の工程に沿って作業することで、理想的な甘夏ジャムに仕上がります。どのステップも丁寧に行うことが、美味しい仕上がりには欠かせないポイントとなります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、ためしてガッテンで紹介された簡単な皮むき術を応用した、国産甘夏を使った爽やかジャムのレシピをご紹介しました。熱湯と氷水を使うことで、手間のかかる柑橘類の皮むきが驚くほど簡単になり、苦味を抑えながらも香り豊かなジャムが完成します。作り方の工程を丁寧に守ることで、お手軽で安心な手作りジャムが、普段の食事やデザートに新たな彩りを与えてくれるでしょう。
また、レモンや冷凍フルーツを使った応用レシピもご紹介しましたので、ご家庭にあるさまざまなフルーツを使ってオリジナルジャム作りに挑戦してみてください。保存方法やアレンジアイデアを取り入れることで、自分好みの味わいや使い方が見つかるはずです。手作りジャムは、市販品とはひと味違う、温もりと手間暇のかかった逸品。出来立ての風味豊かなジャムは、家族や友人との食卓をさらに豊かにしてくれることでしょう。
このブログ記事を通じて、ためしてガッテン式のシンプルかつ効果的なテクニックをマスターし、ぜひ日々の生活に手作りの甘夏ジャムを取り入れてみてください。食へのこだわりと、腕に自信が持てる素敵な時間作りの一助となれば幸いです。
最後に、手作りジャム作りは一度覚えると、他のフルーツにも応用できる汎用性の高い技術です。これを機に、さまざまな素材で挑戦し、家庭の食卓に新たな風味と楽しみをもたらしてください。皆さんのキッチンに笑顔が広がることを願っています。